探究学習を進める上で、生徒自身にスケジュールを管理することは重要です。
① スケジュールの前に、進め方の指導をする。
実際のスケジュールの指導を行う前に、その手前の探究学習の進め方が合っているのかどうか、そこが正しく分解されているのかを考えることが重要です。探究学習の計画書を作成する段階では、最終的にスケジュールに落とし込む前に、方法が具体的に考えられていることが重要です。
② 発表までを見据える
探究学習のスケジュール指導を行うときに、中間発表や最終発表などの目標を見据えられていることが大切です。生徒の中には、6月までにインターネットで調べる、などのぼんやりとした漠然とした計画を記入する生徒がいます。あるいは、中間発表までの「調べ学習」だけを見据えており、そこから先の提案や自分自身の仮説を発表することを見据えていない生徒もいます。
探究学習のスケジュールの指導では、どのようにすれば最終発表で、自分自身が考えたいと思ったテーマや、解明したいと思える問いに答えを出せるのだろうか、そのための方法が考えらえているのか、具体的なスケジュールとして検討できているのかを評価すると、より良い探究学習になると思います。
③ 実現可能性の指導をする
3番目は、やや高度な内容になるのですが、探究学習における検証活動の段階で、果たしてその計画が実現可能なのかを伝えることは重要です。例えば、アンケート調査を行う場合にも、具体的には、アンケートの予備調査を行い、結果を推測しながら項目を検討し、実際の質問紙を作成し、対象の人たちを集め、回答をしてもらい、最後に集計することを行わなければならないため、見た目以上に時間がかかることが予想されます。そのため、具体的にやろうとしていることが、スケジュール的に実現可能なのかを判断して、それを生徒に伝えることが重要だと思います。