事例に基づく探究学習の指導形式について

事例に基づく探究学習の指導形式について

探究学習のカリキュラム作成をされる際に、各学校の先進事例などを比較されると思います。
他方で、探究学習は始まったばかりで、十分な類型化されていないのだと思います
今回は私たちで整理した類型をご紹介します。

探究学習の類型:一般社団法人Foraにて整理

論点① テーマは自由か、与えられているか

カリキュラム上の大きな分岐点は、テーマの自由さです。
これは「なんのために探究学習を行うのか」という目的と、先生方の指導体制と大きく関わります。

①自分で問いを立てる(生徒起点型)

自由度が高い探究学習は、生徒の人数だけテーマや進度や指導方法がバラバラになるため、教員間の指導体制を作ることが重要になります。生徒が自分の興味関心を出発点として問いを立て、探究を進めていくタイプです。どんな分野の、どんな問いに面白みを感じるかを、生徒と共に伴走しながら考えます。

生徒起点型の探究学習は、「はまれば強い」学習方法であるといえます。生徒の興味関心から出発するため、生徒のキャリアに接続できる可能性が高く、はまれば生徒のモチベーションは極めて高くなります。一方で、生徒間のばらつきが大きくなることが弱みであり、しっかりとしたカリキュラム設計によって、質を担保する必要があります。

②問いを与え導く(教師起点型)

教師起点型は、大枠では教師がテーマや問いを設定した上で、生徒が問いを発見し、自分なりの答えを導き出せるよう支援するタイプです。クラス内で方向性をある程度絞ることで、学校での適用可能性は高く、ある程度は授業の流れも想定できるため先生にとっての負担も少なめであるといえます。一方で、生徒が自分の力で進んでいけるよう、魅力的なテーマと必要に応じたヒントを出していくことが求められます。

探究学習を通して、自分自身の知的好奇心や探究的な学びとして深めていくことに力点を置くのであれば、テーマは自由であるべきです。
他方、最終的にそうなって欲しくても、まずは科学的な探究学習の方法を習得することや、チームとしての成果を高めるなどの、コンピテンシー育成のためのであれば、テーマを所与のものとして、カリキュラムを構成した方が成果が高くなります。

 

論点② 取り組みは、個人で行うのか、チームで行うのか

カリキュラム上の大きな分岐点の2つ目は、個人で行うのか、チームで行うのかです。
これも、探究学習の目的や、その学校の生徒の雰囲気によって分岐します。

個人で行う場合には、自分自身の興味関心を深掘りや、科学的な思考力などに力点が置かれ、個人でも調べ学習を行うほか、まとめや発表も含めて、自分自身で取り組みます。一人一人の深掘りやリテラリーの向上に焦点が当たるようになります。
他方、チームで行う場合には、協調性がより重視されます。チームでの議論、チームでの意見の取りまとめ、時に意見の対立があった際の対応なども含めた協調性がより重視されます。とりわけ、社会で働くことを見据えた際の協調性を大切にした指導です。

個人かチームか、によって学校の指導体制は異なります。