探究学習成果発表会 Fo-LAB 〜あうで広げる自分の世界〜 

本記事では、2025年2月11日にForaが主催・開催した<探究学習成果発表会Fo-LAB>(以下、Fo-LAB)についてご紹介します。

実施の背景

Foraは日頃から現役大学生によるメンターの派遣を行い、生徒の皆さんの個々の探究テーマに寄り添ったアドバイスを行っています
今回Foraが初めてFo-LABを開催するにあたり、下記3点の「あう」を大切にしました。

  • 「学び合う」他者を尊重し、一緒に学ぶことを忘れない
  • 「向き合う」どんなことにも自分の気持ちを大切にしよう
  • 「混じり合う」つながりを受け入れることを大切にし、新しいことにワクワクしよう

当日の様子

登壇者は、6校12チーム、総勢23名。生徒自らが「解きたい問い」に向かって探究を深め、メンターともに磨き上げた発表を行いました。1チーム4分間の発表の後、審査員との質疑応答が2分間行われました。
審査員には下記の6名にお越しいただき、発表後すべてのチームに審査員特別賞とおすすめな書籍のタイトルが伝えられました。

  • Fo-LAB審査委員長、一般社団法人Fora代表理事:藤村 琢己
  • 一般社団法人Fora、理事(協働事業担当):山下 敬大
  • 慶應義塾大学SFC研究所 上席所員:亀岡 恭昂氏
  • 文京学院大学キャリアカウンセラー、神田外語学院非常勤講師(アカデミックスキル)、東葉高校特任講師(総合型選抜対策):飛鳥井 郁枝氏
  • 一般社団法人まなびぱれっと代表理事、鎌倉市教育委員会、教育総務課教育企画担当:小泉 志信氏
  • 三井化学株式会社 グローバル人材部 タレントマネジメント担当:多良 洋希氏

審査員の方から選出されたグランプリと、観覧者の投票で選出されたオーディエンス賞を獲得した2チームの発表内容をご紹介します。

◾️グランプリ
<スクミリンゴガイのフローティング行動の解析>
文京学院大学女子高等学校
スクミリンゴガイは、稲を食べる害虫として知られています。スクミリンゴガイが水面に浮かぶ(フローティング)条件や理由について、探究を通じて明らかにしました。
発表では、専門的な内容を一般の人にも分かりやすく、熱意を持って伝えた点が印象的でした。また、仮説を立てて検証しさらに新たな仮説を導き出すという、探究ならではの研究プロセスが高く評価されました。

◾️オーディエンス賞
<日本の食料問題を解決するには>
大泉高等学校附属中学校
日本では年間500万トンもの規格外野菜や果物が廃棄されています。それらの消費量を増やす方法を探究しました。
「規格外野菜を購入できる場所が少ないのでは」という仮説をもとに、地元の農家やスーパーマーケットにヒアリングを実施。その結果、農家の多くは独自の販売ルートを持っているため、実際には規格外野菜の廃棄は問題ではなく、メディアでの取り上げられ方によって問題視されている可能性があることが分かりました。固定概念にとらわれず、机上のデータだけでなく現場での情報収集・分析を行った点が評価されました。

あらゆるジャンルに関心が広がった、各チームの探究テーマをご紹介します。

学校名テーマ
十文字高等学校若者に歌舞伎を広めるための宣伝方法とは
大泉高等学校附属中学校フリースクーラーの時代 
– インタビューを通したフリースクールへのつなぎ方 –
品川女子学院高等部アイデアを出すために
文京学院大学女子高等学校スクミリンゴガイのフローティング行動の解析
郁文館高等学校カンボジアの教育環境の改善
十文字高等学校色とりどりなお弁当〜色で解決する栄養バランス〜
十文字高等学校日本の子どもの主体性や自己肯定感向上を目指したミュージカル教育を取り入れた新しいごっこ遊びの提案
郁文館高等学校日本をよくするには
十文字高等学校バスケットボールのシュート確率における心理的状況の関与について
大泉高等学校附属中学校日本の食料問題を解決するには
大泉高等学校附属中学校避難生活におけるプライバシー問題を解決する
アレセイア湘南高等学校90年代のドラマと令和のドラマの違いとは

観覧された方からは、「仮説がしっかりと作り込まれており、質の高い探究を行っている発表者も多々いた」「身近な興味関心からの問いの深まりがすばらしかったと思う」など、生徒の探究の中身を高く評価するコメントが多く聞かれました。

代表・藤村は、「生涯にわたって熱中できるものを見つけ、探究を続けてほしい。今日の発表やその過程が、皆さんの人生を豊かにすることを願っています」と熱いメッセージを送り、会は締めくくられました。

発表会の終わりには、アフターファンクションという名の懇親会が行われ、生徒と観覧者の方々が探究の内容について意見を交換する交流の機会が持たれました。観覧者に直接感想を聞いたり、今後の探究について相談する生徒の皆さんのとても熱い姿勢が感じられました。

Foraが提供する「探究学習

Foraは教材の導入だけでなく、カリキュラムの検討や、探究スキルアップに向けたワークショップの実施、添削指導、オンライン面談など、授業実施に向けて幅広くサポートいたします。

詳細はこちら:https://fora.or.jp/school/inquiry-based-learning/

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