探究学習の指導:ゼミ指導について

探究学習において、一人一人の個別指導で実施することは大変難しく、一定を集めたグループワークで行うことが多くなるのだと思います。他方で、そのグループワークを行うのは、結構難しい部分が多く、教える側の事前準備が大切になります。

今回は、グループワークでの指導について考えてみます。

生徒自身の中で「良い探究」の基準が必要

探究学習で、生徒同士が相互に学びあったり、指摘し合うことは理想的ですが、そのために重要なのは、どのような探究が、良い探究なのか、という理想像や評価指標をあらかじめ生徒に伝えておくことです。

どのような理想や、どのような方向性に修正を行えば良いのかの基準が生徒の中になければ、グループワークで発話を促しても、生徒はなにを話せば良いか分からず、混乱してしまい、うまくはいきません。

そのためにも、グループワークを行う前提として、探究学習の理想像や評価指標をあらかじめて生徒に伝えておくことが重要です。

心理的安全性が必要

生徒同士が教え合う関係になるためには、生徒同士の中で心理的な安全性が築けていることが重要です。特に、探究学習は、すぐに調べれば答えがわかる「調べ学習」ではなく、答えがない問いに対して、自分なりに仮説を立てて、検証していく活動です。

そのため、生徒同士でも、本当にその仮説は正しいのか、そのような検証方法で導くことはできそうなのか、などを建設的に、批判的に行うことが、グループワークの中で求められます。そのために必要な心理的な安全性を確保できていないと、生徒同士の教えあいが表面的にはそのように見えても、本質的には無意味な活動になることもあり得ます。

日々の学級経営なども含めて、心理的な安全性を高めることや、グループワークを行う場合には、あえて上記を鑑みて、友人同士で組ませるような指導をしても良いかもしれません。

他の生徒への指導を「ケーススタディー」にする

やや発展的な方法ですが、一人の生徒に対しての指導を、ケーススタディーとして全体に共有すると、クラス全体の学習が促進できる可能性があります。

教師が教えた探究学習の概要を踏まえ、生徒が具体的に進めたみたものに対して、1対1などの面談などで、その進め方や考え方を具体的にフィードバックすると、生徒の中で具体的な理解が促されます。生徒が誤った理解を持っていた場合にも、それを補正することができ、より良い探究に繋がります。この一人の生徒を取り上げ、全体にその知見をケーススタディーとして全体に伝えることができると、ケーススタディーとして学びが促されます

ただし、これを行うには、上記に書いた心理的安全性や生徒との信頼関係が重要なため、徐々に行っていけると良いと思います。