探究学習のテーマ設定

この記事では、弊団体の探究に関する考え方やスタンスを紹介しています。詳細な指導内容については、弊団体のnoteをご覧いただくか、弊団体までお問い合わせください。

探究学習においての最初のプロセスは、探究テーマの設定です。これは「①課題の設定→②情報の収集→③整理・分析→④まとめ・表現」という探究プロセスにおける①にあたります。

どのような課題を設定するか、すなわち、なにを探究するのかというテーマ設定(探究テーマ)をどのように設定するのか。今回は、そこをまとめてみます。


文部科学省 学習指導要領解説より引用

総合的な探究の時間では、自ら課題設定をすることが重要

総合的な学習の時間と、総合的な探究の学習の違いは、課題設定の有無です。つまり、先生や他者から与えられた課題を課題として取り組むのが総合的な学習の時間。総合的な探究の時間では、自分自身で課題を設定することが大切だとされています。

右の図は、総合的な探究の時間の学習指導要領解説からの引用ですが、課題解決だけを行うのは理念的には中学生段階までの総合的な学習の時間であり、高校段階からの総合的な探究の時間では、課題設定を行い、それを自分自身で解いていく姿が描かれます。

では、どのようなプロセスで生徒の課題設定を進めていけばよいでしょうか。

 

漠然とした興味関心を、できるだけ明確に、そして具体的にする

15歳前後の生徒は自我の芽生えの前後でもあるため、生徒によっては「興味関心や好きなことがない」という生徒もいると思います。他方で、本当に生徒は何も関心がないでしょうか。私たちとしてはむしろ、どんな生徒でも、自分なりにぼんやりした興味を持っていると捉えています。

そこで重要になるのは、この漠然とした興味関心を、できるだけ明確に、そして具体的にしていくことが、探究学習のプロセスにおいて重要です。具体的にには、ワークシートで考えたり、調べ学習を行なったり、生徒同士での話し合いを通して深めていきます。

テーマ設定は、一見するとすぐできそうな段階のため、ともすると時間を掛けずに先へ進みがちですが、ここのプロセスでしっかりと時間を掛けることは重要です。その理由を大きく2つご紹介します。

時間を掛ける理由①:生徒の主体性を引き出すため

これから半年間、あるいは1年間行なっていく探究学習のテーマ設定が、もし仮に自分自身の興味関心と結びつかないものであれば、その探究は「やらされ感」しかなく、主体的な学びとは言いづらいからです。

探究学習で重要なのは、生徒が「解きたい」と思える問いを持つことです。探究学習の時間があるから進めるのではなく、知りたいから時間外でも自分で探究を進めてしまうほどの探究テーマであることが理想的です。そのためにも、生徒の内省を促し興味関心の棚卸を行うことが重要ですし、生徒の中には、本当はやりたいと思っているテーマを周りや先生の目を気にして、それとなく落ち着いたテーマを設定してしまう生徒もいるでしょう。ここに対して、時間を掛けたり、教員からメッセージを発信することで、生徒が「解きたい問い」を持てることが大切です。

時間を掛ける理由②:テーマを絞らないと拡散するため

テーマを選んだといっても、そのテーマが広すぎる場合には、拡散してしまいます。例えば、「動物」というテーマを選んだと考えましょう。この場合だと、テーマとして広すぎるため、例えば、動物と植物比較、動物の中での分類方法、動物が動くメカニズムなど、その一言からでも様々な方向に探究を進めることができます。「動物」というテーマだけだと広すぎるため、それらを絞ることが重要で、そこで調べ学習を通して知識を得て、絞り込んでいくことが重要です。

確かに、この段階で興味関心でテーマが広がること自体は、悪いことではなく、むしろ良いことなのです。ただ最終的にテーマを絞らないと、最終的にまとめることができません。最悪の場合には、テーマが拡散しすぎて何を調べているのかがわからなくなり、本来得られるはずのどんどん詳しくなっていく達成感を得られないことで、探究学習から離れてしまうこともあり得ます。

そのため、発散したら収束することを繰り返しながら、探究学習を進めていくことが必要で、そのためにもテーマ設定を重視し、必要な収束を行えることが重要です。

 

 

 

一般社団法人Foraでは、探究学習支援パッケージを提供しております。

Foraの探究学習支援